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第46回泉鏡花文学賞決定!!山尾悠子さん「飛ぶ孔雀」

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金沢市が制定する第46回泉鏡花文学賞は27日、山尾悠子さん(63)の「飛ぶ孔雀(くじゃく)」に決まった。授賞式は10月21日、金沢市民芸術村で行われ、山尾さんに八稜鏡(はちりょうきょう)と副賞100万円が贈られる。

 選考委員会は東京の赤坂浅田で開かれ、五木寛之、村松友●、金井美恵子、嵐山光三郎、山田詠美の5氏と、今年から委員に加わった綿矢りさ氏の計6人が出席した。

 取材に応じた金井氏は「水や死、登場人物のせりふや建物などの描写一つ一つが、鏡花の小説を血肉化、骨肉化して自分のものとした上で書かれている。泉鏡花の文学に近い資質を持った、賞にふさわしい小説だと意見が一致した」と選考理由を語った。

 詩的な文体で幻想世界をつづった受賞作について「読みやすいタイプの小説ではないが、硬質な文章が心地よく、イメージに引き込まれるように読める。長いブランクを経て、小説のジャンルの限定を超えて書かれた、見事な作品だった」と高く評価した。

 自宅で受賞の連絡を受けた山尾さんは「20代の頃からの憧れの賞で、いつかこれを頂くのが目標だった。随分長く掛かったが、受賞させていただき感激している」と喜びを語った。

 SF小説出身。受賞作は8年ぶりの新著となり、山尾さんは「純文学誌で初めて書いた作品で、肩に力が入った感じで書き始めた」という。大学では泉鏡花をテーマに卒論を書いたといい「鏡花は青春時代に影響を受けた作家で、はっきり意識して書いた。内容は鏡花とかけ離れているが、体言止めで終わる書き方など、部分的に、あちこちに影響がある」と振り返った。

 泉鏡花文学賞は1973(昭和48)年、金沢市が全国で初めて自治体主催の文学賞として制定した。今回は昨年8月1日から今年7月31日に刊行された文芸作品から「ロマンの香り高い作品」を基準に選考した。

 ●は示ヘンに見

北國新聞社

 
最終更新:9/28(金) 0:49